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名張事件:再審請求補充書(1)-1,(1)-2を提出2014.4.7

名張事件弁護団は2014年4月7日名古屋高等裁判所第1刑事部に再審請求補充書(1)-1と同(1)-2を提出しました。

1, 補充書(1)-1は、第2次特別抗告審決定が,「証拠群3は,本件使用毒物がニッカリンTであることと何ら矛盾する証拠ではなく,申立人がニッカリンTを本件前に自宅に保管していた事実の情況証拠としての価値や,各自白調書の信用性に影響を及ぼすものではないことが明らかであるから,証拠群3につき刑訴法435条6号該当性を否定した原判断は正当である。」と判示しましたが、この判示が誤りであることを明らかにするものです。

 すなわち、この補充書は、本件使用毒物がニッカリンTであるとすると,三重県衛生研究所の対照検体において検出されたRf0.58スポットのTriEPPが,事件検体において検出されなかったことを科学的合理的に説明できないこと,本件使用毒物が三共テップ等TriEPPやPETPを含まないTEPP剤であるとすると,三重県衛生研究所の対照検体において検出されたRf0.58スポットのTriEPPが,事件検体において検出されなかったことを科学的合理的に説明できること、を明らかにするものです。

三重県衛生研究所の実験結果について,本件使用毒物がニッカリンTであるとすると科学的合理的に説明ができず,本件使用毒物が三共テップ等TriEPPやPETPを含まないTEPP剤であるとすると科学的合理的に説明できるとすれば,本件使用毒物はニッカリンTではないと認められるべきです。

そうすると,請求人がニッカリンTを本件前に自宅に保管していた事実の情況証拠としての価値が失われ,各自白調書の信用性が失われることを意味します。

このことが,再審開始決定に直結すべきであることは,第1次特別抗告審決定も認めるとおりです(再審請求書65頁以下に詳論)。 補充書(1)-1をご覧になるには次のfileをクリックしてください。

 

補充書(1)-1.pdf

 

 

2, 補充書(1)-2は、第7次差戻後の特別抗告審決定の下記の判示の誤りを明らかにし,同決定の新証拠3に対する判断が誤っていることを明らかにするものです。

 すなわち、第7次差戻後の特別抗告審決定は,三重県衛生研究所の事件検体から,TriEPPが検出されなかったことについて,「原審(差戻し後の異議審)の鑑定は,科学的に合理性を有する試験方法を用いて,かつ,当時の製法を基に再製造したニッカリンTにつき実際にエーテル抽出をした上でTRIEPPはエーテル抽出されないとの試験結果を得たものである上,そのような結果を得た理由についてもTRIEPPの分子構造等に由来すると考えられる旨を十分に説明しており,合理的な科学的根拠を示したものであるということができる。」と判示した上,塩析をすればTriEPPがエーテル抽出される点については,「当時の三重県衛生研究所の試験において塩析が行われた形跡はうかがえ」ないと判示しました。

 また,対照検体から現実にTriEPPが検出されている点については,「当審に提出された検察官の意見書の添付資料等によれば,PETPがエーテル抽出された後にTRIEPPを生成して検出されたものと考えられる旨の原判断は合理性を有する」と判示しました。

 これらの判示はいずれも誤りであることを補充書(1)-2は明らかにしています。補充書(1)-2をご覧になるには次のfileをクリックしてください。

 

補充書(1)-2.pdf