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最高検『(3死刑)再審無罪事件検討結果報告』(全文)

最高検『再審無罪事件検討結果報告』について

 死刑再審三事件(免田、財田川、松山)につき無罪判決が確定したことにつき、1985年2月20日衆議院法務委員会で天野委員から質問が行われ、筧政府委員が「(死刑再審無罪三事件)については)反省の上に立って今検討を加えているところでございます。」と答弁していました。 

 その後、朝日新聞1987年11月11日号は、最高検が、免田、財田川、松山の死刑再審3事件が相次いで無罪になったことから、内部に特別委員会を設け、1年余にわたって3事件の捜査、公判の全過程を検討し、昨年(1986年)夏、極秘の報告書(最高検『再審無罪事件検討結果報告』)にまとめていたことが1987年11月10日迄に明らかになったと報道していました。

 同『報告』が作成されて以来既に四半世紀を経過していますが、前記3事件に対する最高検の認識・総括を示していること、これらの総括がその後の事件において有効、有益に活用されることがないまま、最近までの一連の誤判・冤罪事件が続発するに至っていること、これらの検察官の認識・総括を誤判・冤罪防止活動において留意するべきことなど、今日的意義を考慮し、本サイトにおいて紹介することとしました。

 特に、再審請求事件における証拠開示問題については、同『報告』では極めて消極的・抑制的な見解が提示されており、当時から現在までの検察庁の姿勢を裏付けています。

 藤永幸治高松高検検事長(当時:前最高検察庁刑事部長)は、『捜査研究』(東京法令出版 月刊)453号~465号において13回にわたり「再審無罪事件の検討」と題して前記三事件についての論考を連載しました。

 また、『法律時報』(61巻8号85~93頁)は、「誤判問題研究会」名で「最高検察庁『再審無罪事件検討結果報告―免田・財田川・松山各事件』について」と題し、その内容につき、「検討の経緯」、「報告書の全容」、「自白の信用性」、「物証に関する問題点」、「捜査上の問題点」、「確定審の問題点」、「再審請求審の問題点」などの柱建てにより、紹介していました。

 日弁連は前記三事件について総括的検討を行い、『続・再審』(日本評論社 1986年)8~243頁に掲載しています。さらに、死刑再審4事件に関する科学鑑定の問題については、免田事件弁護団が『免田再審鑑定書集』(1987年1月 日弁連人権擁護委員会編集兼発行)、財田川事件弁護団が『財田川再審鑑定書集』(1994年10月 同)を発行しております。これら3事件からやや遅れた時期に無罪が確定した島田事件については島田事件弁護団が『島田再審鑑定書集』上・下(1991年2月 同)を発行しています。これらはいずれも絶版になっておりますが、東弁・二弁合同図書館又は日弁連人権課に照会すれば、閲覧は可能です。松山事件の『鑑定書集』は未発行です。

 なお、同『報告』は印刷活字体であり、手書き、下線部分等は保有者等が後に記入したものと思われます。サイトにアップするにあたり、氏名については、原則として、公職として本件に関わった者についてはそのままとし、それ以外の方については可能な限り墨消ししています。ご了承ください。

同『報告』をご覧になるには右のfileをクリックしてください。最高検無罪事件検討報告書.pdf